「本当の自分探し」の始め方

ステッカーが貼られたトランクケース 個人の課題

本当の自分が分からない

キャリーバッグをひく後ろ姿の人

「本当の自分で生きる」とか「本当の自分を見つける」と言われても、それがどういうことなのか分からなくて日常に流されてしまっている人も周りの価値観で生きている自分に何の疑問も持たない人も誰もが間違ってはいないし、それを本人が選んでいるのなら他人がとやかく言うことではない。この「本人が選んでいるなら」という部分が何より重要であって、本人が選んでいるのかどうかさえも分かっていない場合があるということに一人でも多くの人に気づいてもらいたいと切に願っています。

以前、“あなたは洗脳されていることに気づいていますか?”という記事で書いたように自分の本当の気持ちや望みが分かりにくくなるような環境で私たちは育ってきている。家庭や学校や職場や地域社会で他人と上手く共存していくために、沢山の仮面をかぶって生きることを半強制される中で分からなくなっている自分の本心や本当の望みを取り戻すことが何より大切なんだと思います。

本当の自分で生きるとは…

「自分に嘘をつかないで生きること」

自分に嘘をついている可能性度チェック

✓ 自分の意見を言うことが苦手だ

✓ 周りの空気を読む習慣がついている

✓ 自分が我慢すれば上手くいくならそれでいいと思うことが多い

✓ 親や先生の言うことを聞くのが当たり前だと育った

✓ 他人を疑うことに抵抗感がある

✓ メディアの報道や著名な人の意見は正しいと信じてしまう

✓ 周りの目を気にしやすい方だ

人間が嘘をつく理由

社会生活を営む中で周りの人たちや目の前の相手との関係を円滑に保つため、嘘も方便ということは確かに存在します。もちろん人にも嘘をつくことは良くないことだけれど、全部が全部本音で生きていたら他人との衝突や誤解を生んでお互いにとって生きづらい世の中になってしまうと思います。

よく言われる「良い嘘」とは相手を気遣う目的でつく嘘であってついても問題はないと思うし、「悪い嘘」は自分の利益や相手を貶めるためだけにつく嘘だから出来れば誰にもついて欲しくないと思う。なぜならついたことで誰かを傷つけたり誰かに不利益を与える嘘は、自分にとって表面的には利益を生むかも知れませんが最終的に自分の魂を貶めることに繋がっていると私は思うのです。

一番悪い嘘とは

しかし他人を傷つける嘘より一番ついてはいけないがあります。

それは…「自分につく嘘」である。

なぜなら自分につく嘘は自分の人生を破壊する最大の要因なのだから。

意図せずに誰かを傷つけたり他人から傷つけられたり、不運や理不尽な出来事に遭遇したり、家族や組織や生活のために本意ではないことをやらなければならない時ももちろんあります。それでも自分というアイデンティティを持って生まれてきたからには自分の望んだままの人生を生きることが、この世に生まれてきた最大の使命だと思うのです。

自分に嘘をつかないって意外と難しい

山の上に立って太陽に向かい両手を広げる人

過去の自分

今でこそ常に自分に嘘をつかないことを最優先にしている私も、数年前までは自分の心を大事にするという当たり前のことが本当に出来ていなかったと…あのまま過ごしていたらと思うと今更ながら恐怖心を抱いてしまうほどなのです。

それまでの私は親にも学校の先生にも上司にも従順に接すること、その場の空気を読んで周りが求めていることをいち早くキャッチするいわゆる優等生タイプの人間でした。決して気が弱い方ではありませんでしたが、相手の気持ちが手に取るように分かってしまうがゆえにその場を丸く収めようと自分の感情を抑制するクセが身についてしまっていたのかも知れません。

今になって思えば、それで組織や誰かのためになっているのだから大事なことなんだと何の疑問も感じていない自分が居たのも事実としてあったと思います。そのせいで心身ともに辛い状況になったことも何度もあります。しかし、その原因が自分の選択にあるとは微塵も感じていませんでした。

気づくきっかけ

とある企業に勤務していた時、社内の人間関係のいざこざに巻き込まれたことがありました。社内での優位性を保つことだけが目的の上司はいつも周りへのフラストレーションを抱えている人でした。いろんな人にその感情をぶつけては解消するの繰り返しで真剣に話を聞いてくれる人はほとんど居なくなっていたのかも知れません。

その上司と対立関係にある人物の愚痴や時にはよからぬ企てを聞かされることもありましたが、最初は社内の人間関係が良くなればという想いで対応していました。ある時からは対立相手からも私に連絡が来るようになり、一日に両者合わせて5時間以上も社内の人間関係改善のために時間を費やすこととなった私はプライベートの時間を削る日々が続いたのです。

結局、両者が歩み寄ることも理解し合うこともなく一方が退職することでその一件は幕を閉じたのですが、その上司はその後も次々とターゲットを変えて時には私にも感情をぶつけてくるようになっていました。そうなってからもまだ数年間は組織や相手への献身がおかしなことではないと思っていた私はお人好し過ぎてある意味スゴイと今なら笑い話にすることも出来ますが (笑)

全ては自分で引き寄せていた

いつまでも続く不毛な時間を何年も続けたことでやっと目が覚めた私がつくづく感じたこと。

それは…

「他人の時間を奪っておいて、感謝の念のない人間は害でしかない」ということ。

同時に自分の感情を抑制できない人間、他人を貶めるために嘘をつく人間からは離れなければいけないということ。

そしてもう一つ、大事なことにも気づかせてくれました。

自分の気持ちを抑えつけてまで組織や他人を改善しようという意思を持つことは決して悪いことではないけれど、自分の気持ちに嘘をつくことでこのような状態を自ら引き寄せてしまっていたということにも。

自分に嘘をつかないと決めよう

空に浮かぶピンクの二つの風船

本当は嫌なのに自分に嘘をついて我慢して相手に合わせていると、相手はそれでいいのだと思ってどんどんエスカレートしていってしまう。恐ろしいことにあなたには我慢をしてもらっても大丈夫な相手なんだと勝手に認識されてしまうのです。自分の心に嘘をついて行う言動は、例えどんなに誠実な想いや優しい気持ちであっても最終的に自分自身を痛めつける凶器になってしまうということを自覚するべきなのです。

どんな小さなことでも自分の心に嘘をつかず、自分に正直に生きることが人生をより素晴らしく実り豊かな時間にしていく第一歩だと確信を持って伝えたいと思います。自分探しの旅に疲れた人は、先ずどんな些細なことでも「自分の心に嘘をつかない習慣」を身につけることから始めてみませんか。

タイトルとURLをコピーしました